こんにちは、管理人のアカツキです。
久しぶりの投稿になりました全国の防災情報リンクですが、今回は四国地方を取り上げます。今までの防災情報リンクは以下の記事にまとめてあります。
四国は南海トラフ地震による被害が大きくなると想定されている地域であり、防災情報の提供体制も充実しているように思います。それでは早速見ていきましょう。
防災情報リンク一覧表・四国
まずは今回取り上げたサイトの一覧です。それぞれ防災専用のサイトやツイッター、アプリの有無についても示してあります。
また防災サイトの充実度について、5つ星による評価を入れてあります。
これは個人的な観点から、防災情報の総合的な発信力を5段階で示したものです。
あくまでも参考としてとらえてもらえればと思います。
コード(注1) | 都道府県 | 公式Webサイト | 防災Webサイト | 公式ツイッター | 防災ツイッター | 防災アプリ(注2) | 評価 |
36 | 徳島県 | 徳島県ホームページ | 徳島県防災・危機管理情報安心とくしま | 徳島県 | 徳島県防災・危機管理情報 | 無し | |
37 | 香川県 | 香川県公式ホームページ | かがわ防災Webポータル | 香川県(広報広聴課) | ぼうさい@うどん県 | 香川県防災ナビ | |
38 | 愛媛県 | 愛媛県庁公式ホームページ | えひめの防災・危機管理 | 愛媛県 | 愛媛県防災 | 愛媛県指南支援アプリ ひめシェルター | |
39 | 高知県 | 高知県庁ホームページ | こうち防災情報 | 高知県広報広聴課 | 高知県危機管理・防災課 | 高知県防災アプリ |
(注1) コードとは、都道府県に付けられている通し番号です
(注2) 県単位で導入している防災アプリがある場合に記載しています
徳島県「徳島県防災・危機管理情報 安心とくしま」
最初は徳島県の防災コンテンツです。
- Web あり
- ツイッター あり
- アプリ なし
- 防災情報が集約
- 関連リンク集が充実
- 特になし
防災ポータルとして十分機能
徳島県の防災ポータル「徳島県防災・危機管理情報」をまずご紹介します。
画像はPC版とスマホ版(iPhone)を掲載しています。PCでは災害情報などのメニューやリンク集が地図の上側やサイドに分けて表示されるようになっています。
このサイトにアクセスして感じたことは「よくまとまっている」ということです。
上側には災害・防災や啓発・育成などジャンルごとに分けられたタブが並んでおり、それぞれ詳細な情報が提供されています。
続いて赤く目立つ枠に緊急災害情報の掲載欄があり、続いて新着情報(こちらもタブ形式)が掲載されており、大変分かりやすい構成になっています。
そして県内の地図が中央にあり、気象情報や避難情報などが示されるので、直感的に大変分かりやすいのも大きなポイントです。一目でどこにどんな情報が出ているか、それを把握することが可能になっていると感じました。また地図をクリックあるいはタップすることでその市町村の詳細な情報に移ることができますので、このあたりのフォローも万全だと思います。
地図の下には緊急時お役立ち情報も掲載されており、こちらも必要な情報をカバーしていると言えます。
また、県民のことが考えられている、と感じたのが「今夜の当直医」です。開くと県内におけるその日の当直医一覧が表示されるようになっています。ここは後述する関連リンク集にもありますが、徳島県の医療情報が集まる「医療とくしま」のサイトの1ページになっています。こちらのサイトもそうですが、必要な情報へのアクセスがこのトップページからすぐに行けるようになっている作りが大変分かりやすいです。
防災情報マップは2種類
加えて大変良い試みだと感じたのがこの「防災情報マップ」です。啓発用と災害用の2種類がありますが、前者は防災に関する啓発記事やイベント情報が地図上にピン表示されます。一方災害用は避難所の情報や通行止め情報が表示されるようになっています。
高密度なサイドコンテンツ
以上の内容だけでも防災ポータルとして機能していると思いますが、それをさらに有益にしているのがサイドコンテンツの質だと思います。
特に「防災コラム」はこの記事で紹介し切れないくらいのボリュームになっています。こちらは以下の8つのコンテンツから構成されていて、南海地震の記録や防災に携わる方のポッドキャストなど非常に濃い内容になっています。
- 震潮記
- 海が吠えた日
- 地震・津波碑
- 防災とくしまポッドキャスト
- 自然災害誌
- 一日前プロジェクト
- bousaiどんぶり
- 徳島県の古地図
資料では県が発表する防災、地震、消防関係の資料がまとめられており、ここから必要な情報にアクセスできます。この資料もそうですが、上のタブを切り替えても同様に関連分野の情報がジャンルごとにまとめられて一覧として確認できるようになっています。情報は新着順に整理されていて、アクセスする側のことを考えてサイトが設計されていると感じました。
また関連リンク集も大いに役立つものがそろっています。
このうち
の三つはそれぞれ道路の通行止め情報、ハザードマップ、土砂災害の危険度情報を確認することができます。土砂災害情報システムのサイトから、さらに徳島県の水防・砂防情報マップや水防情報を確認できます。これらのサイトを活用することで、県内の状況をほとんど把握することができるのではないでしょうか。
この他にも無料Wi-Fiスポットの案内リンクがあります。災害時には通信を確保できる有効な手段となるでしょう。県が実施する無料公衆無線LANサービス「Tokushima Free Wi-fi」や県、県内の市町村や民間サービスが参画する「Tokushima Free Wi-fi Plus」スポットがあり、もしもの時に備えて事前の接続設定をしておくと良いかも知れません。
徳島県の安否確認サービス「すだちくんメール」
徳島県では独自に安否確認サービスを実施しており、それが「すだちくんメール」です。
すだちくん、とは徳島県のマスコットキャラクターで県の特産品であるすだちをモチーフにしたキャラクターです。
なかなか細かい設定がされており、笑顔が印象的です。
こちらのサービスに登録すると、震度5強以上の地震が発生したときに自動的に「安否情報等入力依頼メール」が配信されるようになっています。
メールを受信後、案内されたサイトで安否情報を入力したり確認をすることができます。
さらには日常の生活情報を投稿したり、地域の防災情報をグループで共有できるすだちくんSNS機能も追加されました。
しかも個人だけでなく法人向けにもサービスが実施されており、会社単位で安否を確認するのに利用することもできます。
ここまで徳島県の防災ポータルサイトを見てきました。
地図を中心に必要な情報がすぐに分かること、また関連するリンクも大変に充実しており県で安否確認サービスにも取り組んでいたりと防災意識の高さと積み重ねられた取り組みの成果を感じました。
取得したい情報があればまずはここを訪れてみましょう。
香川県「かがわ防災Webポータル」
- Web あり
- ツイッター あり
- アプリ あり
- 地図中心の防災情報
- 備え!の充実度
- 特になし
続いて香川県の防災ポータル「かがわ防災Webポータル」です。
こちらのサイトも地図をメインとした構成になっています。
そして上側にある「気象(大雨)」や「地震」などのタブを選択することで、地図にそれに対応した情報が表示されるようになっています。毎回切り替えるたびに新しいウインドウが開くこともないので、この画面だけで完結できるのはとても分かりやすいです。
また、それぞれのタブに切り替えた後に「地図の種類」を選ぶことでさらに関連した情報を見ることができます。たとえば気象(大雨)、台風では15項目もの選択項目があります。
タブには「道路規制」や「ハザード」もあり、通行止め情報やハザードマップを確認することができます。それぞれの市町村が公開しているハザードマップへのリンクも掲載されており、情報が行き届いています。
避難情報や避難所情報も同じくタブを切り替えることで確認できます。
他の情報もまとめられています
地図より下はその他の情報エリアになります。
エリアを主に左と右に分割しており、左側には県のツイッター情報が、右には災害情報やライフライン情報が掲載されています。
さらにその下にはハザードマップへのリンクと三つの備え!があります。
備え!には三つあり
- くらしの備え!
- ちいきの備え!
- かがわの備え!
となっています。
「くらしの備え!」では南海トラフ地震の映像資料や日頃からの災害への備え方、県の災害記録誌や体験談などが多数リンクされています。かなりのリンク数になっており、しっかりとリサーチをされてサイトを作られたのだなと感じました。
「ちいきの備え!」では、主に自主防災組織、災害ボランティアの活動についてのリンクが掲載されています。
「かがわの備え!」は県が定めた地域防災計画や緊急輸送路などを確認することができます。
他にも防災アプリ「香川県防災ナビ」の紹介や防災情報メールの登録もできるようになっています。
徳島県の防災ポータルもそうでしたが、地図を中心にタブを切り替え、関連する情報を地図に表示する仕組みは情報の受け手としてとても分かりやすいと思います。こちらも防災ポータルとして十分に機能していると言えるでしょう。
愛媛県「えひめの防災・危機管理」
- Web あり
- ツイッター あり
- アプリ あり
- 地図中心の防災情報
- 関連情報の集約
- ハザード情報もタブ切り替えで見たい
続いて愛媛県の防災ポータル「えひめの防災・危機管理」です。
こちらは先ほどの香川県の防災ポータルと良く似た作りになっていますね。
おそらくサイト設計の受注先が同じなのだと思いますが、やはり情報が集約されていて分かりやすいです。
情報タブについても同じですが気象、台風、地震、道路規制と少し項目が異なっているようです。
地図より下にある防災ツイッター情報や防災リンクなども用意されていて、要点は押さえられていると思います。
また、愛媛県も県独自に防災アプリ「ひめシェルター」を導入しており、防災情報の提供が色んな手段でなされるようになってきています。
愛媛県の防災ポータルサイトを見てきましたが、必要な情報は集約されていると思いました。
ただ気になったのがハザードマップの表示です。
香川県の場合ですと、タブを切り替えたあとにさらに情報を選択して地図に表示することができました。愛媛県の防災ポータルにもハザード項目が追加されることで、なお使い勝手が向上するかと思います。
高知県「こうち防災情報」
- Web あり
- ツイッター あり
- アプリ あり
- 地図中心の防災情報
- シンプルで分かりやすい画面
- 特になし
最後は高知県の「こうち防災情報」です。こちらも地図を中心にした構成になっています。
上のメニューでは、警戒態勢や避難指示の状況などをそれぞれ地図や表などで取得することができます。
基本的には左のメニューから見たい情報を選んでいくことになりますが、それぞれ大きく分けて次のサイトにリンクされています。
(気象庁)
- 気象注意報・警報
- 台風情報
- 解析雨量
- 地震情報
- 津波情報
(高知県水防情報システム)
- 水防情報(雨量)
- 水防情報(水位)
- 河川カメラ
(高知県の土砂災害危険度情報)
- 土砂災害危険度情報
(四国地方整備局道路情報システム)
- 道路交通規制情報
また、道路カメラ(冬季)は12月~3月下旬の運用になっています。
高知県内の水防情報などは、水防情報システムなど専用のサイトが用意されており、そちらで確認するようになっています。
ハザードマップは高知県防災マップで確認
ハザードマップについては、同じく左のメニューにある「高知県防災マップ」で調べることができます。
こちらでは地震による震度分布や津波などの浸水予測図などを確認することができます。また防災学習のためのコンテンツも用意されています。
防災学習を読み進めると先のハザードマップの活用例が示されており、実際に確認するという流れになっていますので、より理解が進むようになっていると思いました。要点を押さえたていねいな解説がされており、しっかりと防災を学ぶことができるのではないでしょうか。
高知県の防災ポータルは、一つの画面ですべての情報を呼び出して表示するのではなく、欲しい情報は専用のサイトで確認するという考えで作られているのだと思います。これもまた防災ポータルサイトとしての一つの形と言えるのではないでしょうか。
まとめです
全国の防災情報リンク特集、今回は四国を取り上げました。
どの県の防災ポータルサイトも防災情報を分かりやすく伝えることに力を注がれていると感じました。また県単位での防災アプリの導入も多くなっており、あらゆる面で防災情報の取得ができる環境が整いつつあるように思います。
ぜひ「もしも」の時に備え、ご紹介した防災情報リンクをご活用ください!