2024/12/1 地域の防災リーダー「防災士」(後編) を投稿しました

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「救助笛」を身に着けよう 防災グッズ
「救助笛」を身に着けよう

こんにちは!管理人のアカツキです。
今回の防災グッズは「救助笛」をピックアップします。

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救助笛とは?

周りに助けを求めるための笛です

「救助笛」は、「ホイッスル」「呼子笛(よびこぶえ)」の一つです。
人の注意を引き付ける目的があるため、人の耳に聞こえやすく、音が大きいのが特徴です。

大地震などで家具などに挟まれたり、下敷きになったりした時、身動きが取れなくなった場合に周りに助けを求めるために使うことが想定されます。

笛を持つことのメリット

体力を消耗しないこと、サイレンなどの音に負けない音を出せることが挙げられます。

まず自分の居場所を知らせるためには、音を出すことが大事です。
しかし、大声は常に出せるものではありません。

喉を痛めますし、体力を消耗するからです。
また全ての年代の人達が、同じ音量の声を出すこともできません。

よしんば大声を常に出し続けられたとしても、外には伝わらないこともあります。
他の音、たとえば救急車のサイレンなどにかき消されてしまうことが考えられます。

しかし、救助笛があれば、息を吹くだけで大きな音を継続的に出すことができます。
それだけでも周りからあなたを発見してもらう確率が上がるはずです。

また、日常生活では防犯・護身目的としても利用することができます。

どんな笛がおすすめ?

次を満たすような笛が良いでしょう。

  • 携帯できるもの
    小さく、持ち運びしやすいこと
  • 大きな音を出せるもの
    周囲の雑踏や、サイレン音に負けない音を出せるか?
  • 聞き取りやすい音を出せるもの
    周波数3,000~5,000ヘルツ
    人間が最も聞き取りやすい音の範囲と言われています

これらをふまえて、以下の救助笛を取り上げてみました。

こんな救助笛があります

(1) コンパル『デカ音緊急ホイッスル』

参考価格(Amazon):税込み748円
サイズ:約全長44mm
材質:真ちゅう(クロムメッキ)、他

新潟県の防鳥・忌避用品やガーデニング用品を製造販売している株式会社コンパルから、こちらのホイッスルを取り上げました。

小さくて携帯できる金属単管笛

単管タイプの救助笛です。
すぐに携帯できるよう、ストラップが付いた状態になっています。

また、全長44mmとコンパクトな形状をしています。
このサイズですと、持ち運びも楽ですね。
ふだんはクマよけなど、様々なシチュエーションで使われている方が多いようです。

(2) レモン『緊急呼子笛』

参考価格(Amazon):税込み315円
サイズ:77mm×径10mm
材質:アルミニウム(本体)、鉄ニッケルメッキ(リング)、ABS樹脂(止め具)、ナイロン(ひも)

IDカードを収納可能

文具、雑貨などを企画販売するレモン株式会社から、こちらの緊急呼子笛をご紹介します。

こちらも単管タイプの救助笛です。
特徴的な点は、笛の上部がキャップになって取り外せるようになっていることです。

この部分に一緒に付いているIDカードを収納できるようになっています。
IDカードには氏名や電話番号など、個人情報を記入します。

災害救助された際には、あなたを確認する手段の一つになってくれることでしょう。

キャップにはキーリングとひもが付いています。
ペンダントのように身に着けることもできます。

もしもの時を考え、救助笛にIDカードを収納するという発想が良いですね。

(3) モルテン『電子ホイッスル』

参考価格(電子カタログ):税込み 2,860円
サイズ:長さ13.5×幅3.7cm
材質:ABS樹脂
重量:90g(乾電池除く)
乾電池:単3形2本
カラーと音色

  • 赤:ピリリリッ(音の高いホイッスルに近い音)
  • 黄:ピーッ(ブザー音)
  • 青:ピロピロ(音の低いホイッスルに近い音)

吹かないで「押す」ホイッスル

スポーツ製品を多数手掛けるモルテンから、こちらの電子ホイッスルを取り上げてみました。

モルテンはJリーグのオフィシャルエクイップメントパートナーとしても知られています。
ちなみに、今年の7月25日から明治安田生命Jリーグの公式試合球を提供しています。

おそらく学生時代の部活動などで、モルテンの製品に触れられた方も多いかと思います。
ホイッスルについても、様々なスポーツに特化したものを販売しています。
その音のこだわりたるや、調べていて驚きました。

さてこの電子ホイッスル、「吹く」のではなく、ボタンを「押す」ことで音が鳴ります。

もしもの場合、笛を吹く人が小さなお子様だったり、体力に不安のある高齢の方かも知れません。
こちらは押すだけですので、笛よりも使いやすいと感じる方もおられるでしょう。

災害用とは明記されておりませんが、電子式という点に注目してみました。
昨今は新型コロナウイルスの影響もあり、この方式の笛も脚光を浴びているように思います。

本体カラーで音色がちがいます

ホイッスルは赤、黄、青の三カラーで用意されています。
一点注意ですが、カラーによって音色がちがうので注意してください。

こちら(モルテン視聴用モバイルサイト)で音の視聴ができます。

電子式のため、乾電池の準備も忘れないようにしてくださいね。

(4) コクヨ『ツインウェーブ』

参考価格(Amazon):税込み 387円(オレンジ、白)、税込み 550円(黒)
サイズ:幅52×奥行19×高さ16mm
材質:ABS樹脂(本体)、エラストマー(キャップ)
カラー:オレンジ、白、黒

ツインウェーブ=2種類の周波数

文房具で知られるコクヨからも救助笛が発売されています。

コクヨはオフィス向けに「防災の達人」という製品群を手掛けています。
救助笛もその一つですが、個人でも購入することができます。

この救助笛の特徴は、その音です。
3,000~5,000ヘルツが人間の耳に最も聞こえやすい周波数と言われています。

ツインウェーブはその名の通り、3,000ヘルツと5,000ヘルツそれぞれに近い音が同時に出る救助笛です。

笛の音をより広い範囲の人に聞いてもらえることでしょう。

バツグンの携帯性

小型のスクエアデザインにストラップひも。
携帯電話やキーホルダーのストラップとして持ち運ぶことができます。

また裏側には、名札などに使われる平紐にフィットするクリップがあります。
ネームプレートの脇に固定しておくことができます。

吹き口にはキャップが付いており、ふだんの持ち運びで吹き口が汚れることもありません。
仕事場だけでなく、常に身の回りに置くことができる救助笛と言えます。

周波数を測定してみました

実は私もこの救助笛を持っています。
そこで今回、ツインウェーブが発音する周波数を調べてみました。

結果は・・・次のようになりました!

周波数測定結果(まとめ)

音の大きさ:94.4デシベル
音の周波数:3,000ヘルツ付近、4,600ヘルツ付近

(ちょっとした参考程度にとどめておいてください)

測定方法

まず、測定アプリとしてスマートフォンに「Sonic Tools SVM」をインストールしました。

Sonic Tools SVM
Sonic Tools SVM
開発元:Rikki Systems Inc.
無料
posted withアプリーチ

このアプリは、騒音の測定や、騒音にどの周波数が含まれているかをリアルタイムに調べることができます。

実際にスマートフォンの前で笛を吹いてみた結果がこちらです。

ツインウェーブ周波数・1回目全体
ツインウェーブ周波数・1回目全体
ツインウェーブ周波数・1回目ピーク1
ツインウェーブ周波数・1回目ピーク1
ツインウェーブ周波数・1回目ピーク2
ツインウェーブ周波数・1回目ピーク2

このグラフの横軸が周波数(ヘルツ)縦軸が音の大きさ(デシベル)になっています。
グラフの赤線に鋭く立ち上がっている部分(ピーク)がありますよね?

これは、笛の音にそのピークの周波数が多く含まれていることを示しています。
そこで1番目に大きいところをピーク1、2番目をピーク2として、周波数を調べてみました。
なお、写真上の大きなデジタル数字は無視してください。

同じ測定を合計3回行いました。

ツインウェーブ周波数・2回目全体
ツインウェーブ周波数・2回目全体
ツインウェーブ周波数・2回目ピーク1
ツインウェーブ周波数・2回目ピーク1
ツインウェーブ周波数・2回目ピーク2
ツインウェーブ周波数・2回目ピーク2
ツインウェーブ周波数・3回目全体
ツインウェーブ周波数・3回目全体
ツインウェーブ周波数・3回目ピーク1
ツインウェーブ周波数・3回目ピーク1
ツインウェーブ周波数・3回目ピーク2
ツインウェーブ周波数・3回目ピーク2

周波数測定結果(表)

そして、結果をまとめたのが次の表です。
ここで、音の大きさはピーク1の値としました。

表 ツインウェーブの周波数測定結果
測定 音の大きさ(デシベル) ピーク1の周波数(ヘルツ) ピーク2の周波数(ヘルツ)
1 104.4 3251 4340
2 80.9 2734 5161
3 98.0 3069 4340

ここから平均の音量と、ピーク位置を出した結果が冒頭の値です。
たしかに2か所、人間の耳に聞こえやすい周波数が出ているようです。

この結果は、あくまでも一つの参考程度、と見ていただければと思います。

(5) Riao-Tech『ステンレス製150デシベルホイッスル』

参考価格(Amazon):税込み 850円
サイズ:58×28×8mm
重量:約35g
材質:ステンレス
カラー:カラフル、ゴールド、シルバー、ブラック

ステンレス製の三管設計

中国広東省の深センにあるRiao-Techが販売するホイッスルです。
防災をはじめ、様々なシーンでの使用が想定されています。

やはり見ておっ!、と思うのはそのガッシリとしたデザインですね。
ステンレスのメタリックな質感は、災害時でも安心感を感じさせることでしょう。

また、三つの管から出る音量は、最大150デシベルの大音量とのこと。
うーん、さすがにそこまで出ないと思いますが・・・。

間近で聞く航空機のジェットエンジンの音が120デシベルですから、あくまでも大きな音が出る、という認識で良いかと思います。

こちらもキーリングと紐がセットになっていますので、携帯性に問題はありません。

(6) 墨田螺子産業株式会社『防災・防犯ホイッスル』

防災・防犯ホイッスル
出展:墨田螺子産業株式会社 商品購入ページ

防災・防犯ホイッスル

墨田螺子産業株式会社
商品購入ページで購入できますURL https://www.sumidams.co.jp/商品購入ページ

価格:税込み 825円(クリックポストで発送、送料込み)
サイズ:太さ約8mm、長さ約32mm
重量:約8g
材質:真ちゅう
ホイッスル音声:こちらから視聴できます
音の周波数:4,000ヘルツ
音の大きさ:約84デシベル

金属加工のエキスパートが作るホイッスル

東京都墨田区で金属の機械加工を営む墨田螺子(らし)産業株式会社から販売されている防災ホイッスルです。
ちなみに、「らし」というのは「ねじ」「くぎ」のことです。

同社が持つ金属の切削や加工技術を、「何か人の為に役立つ商品として表に出したい」と真ちゅう製の防犯ホイッスルを製造し、販売を開始したことがこのホイッスルの原点です。

8/29時点でホイッスルの出荷数は、508,920本。すごい数字ですね。

その後、震災を経て防犯のみならず、防災用としても注目されるようになり現在に至ります。

墨田区は町工場が多く、ものづくりの街としても知られております。
クリエイターやベンチャー企業のアイデアを、町工場の技術で実現する新ものづくり創出拠点事業を区を挙げて実施しています。

防災・防犯ホイッスルは、そんな「メイド・イン・すみだ」にあふれたベストセラー製品として、10年以上もの間、変わらぬ品質で販売されています。

全数検査で確実な品質を保証

墨田螺子株式会社は、ホイッスルの一本一本、全てについて外観検査と音出し検査をしています
法人の取引先には、希望があれば品質保証書と国内製造の証明書を発行しております。

ホイッスルの周波数は4,000ヘルツ、音の大きさは約84デシベル
人が最も聞きやすい音の周波数になっています。

また本体は国内最小のサイズでわずか8gの重量
どんな場所にも持ち運べます。

金属加工のエキスパートが手掛ける救助笛、あなたも身に着けてみませんか?

アクセサリーとしての救助笛

次にもう一つ、救助笛を制作している会社がありますので、ご紹介します。
こちらでは救助笛(防災笛)をアクセサリーブランドとしてとらえ、製造販売しています。

(7) プラスジャック株式会社『effe bottle-colum』

effe bottle-colum
effe bottle-colum
出展:effeブランドページ

effe bottle-colum

PLUS JACK オンラインショップで購入できます
URL https://ademoku.com/ademoku/html

価格(オンラインショップ):税込み 5,280円
サイズ:直径7mm、高さ40mm
材質:セルロースアセテート・真ちゅう(笛)、メッキ合金(チェーン)
音声:こちらから視聴できます
音の周波数:4,000ヘルツが中心
音の大きさ:85デシベル以上(5秒間の平均騒音測定)

鯖江市役所からの依頼

福井県鯖江市は、世界的なメガネの産地として知られています。
この鯖江市に本社を構えるめがね工房、プラスジャック株式会社が防災笛を製造・販売しています。
そのブランド名は「effe(エッフェ)」です。

めがね工房と防災笛。一見関連性がないように見えます。
防災笛を作るきっかけになったのが、10年ほど前、鯖江市役所の防災課からの依頼ということです。

メガネの材料を使えば、ふだん持ち運べるおしゃれな防災笛ができるのではないか?

この依頼を最初は断っていたそうです。
しかし、先方の熱心な説明を聞いて調べる内にその重要性を理解し、制作に入りました。
その重要性とは次の3点です。

  • スマホなどのデジタル機器と違い、電池切れがない誰でもすぐに居場所を伝えられる
  • 救助活動は、音をたよりに行われる
  • 救助笛で救われた実例がある

メガネの素材であるアセテートを使った防災笛

試行錯誤を重ねて開発された笛は、プラスジャック社オリジナルの構造になっています。
市販品を集めてまずは笛の構造を知ることから始まったと言いますから、相当な研究開発をされたのだと思います。
公式サイトでこの経緯を知り、元エンジニアとして共感できる部分がありました。

こちらの防災笛は、「セルロースアセテート」という植物由来の樹脂で作られています。

単にアセテートとも呼ばれますが、透明度が高く、多彩な色や柄の組み合わせが可能です。
また加工性が高いこともポイントです。

この素材としての優秀さから、プラスチックメガネのほとんどのフレームに使われています。
「めがねのまち」鯖江に拠点を置くプラスジャック社だからこそできた事ですね。

救助犬にも聞こえる20,000ヘルツ以上の周波数。機能とデザインを両立

防災笛の機能も申し分ないものになっています。

人に聴こえやすい周波数4,000ヘルツを中心に、85デシベル以上(5秒間の平均騒音測定)の十分な音量が出るようになっています。

また、救助犬にも聞こえるよう、20,000ヘルツ以上の周波数成分も含んでいます
人間は最高20,000ヘルツ、犬は65,000ヘルツまで音を聞くことができると言われています。

デザインも、ガラス瓶をモチーフにしたbottleシリーズがとてもおしゃれです。
他に動物やアルファベットの形をしたものもあり、豊富に展開されています。

ネックレスも避難時に引っ掛けることを想定して、強く引っ張ったときに切れる細さになっており、もしもの時を想定した機能とデザインが両立していると感じました。

防災笛をアクセサリーブランドとして開発した「effe」をピックアップしてみました。

まとめです

今回の防災グッズは救助笛をご紹介しました。

救助笛自体は意識せずとも持ち運びができる小さなアイテムです。
しかしその小さな形から大きな音が生み出されます。
きっと、あなたの声を周りに届けてくれることでしょう。

ふだんの生活には、アクセサリーとして。
時には、防犯用として。
そして非常時には、防災用として。

救助笛がある生活、はじめてみませんか。


アイキャッチ:acworksさんによる写真ACからの写真です。ありがとうございました。

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