こんにちは、管理人のアカツキです。
今回の防災グッズは感震ブレーカーについて見ていきます。
ところで、感震(かんしん)、という熟語は日常生活においてあまり耳慣れないものかなあと思います。私も防災について調べ出してから知識の引き出しに新たに入れました。
震という漢字から、地震に対するものというイメージは付くと思いますが、具体的にどのような機能を持っているのでしょうか。さっそく見ていきましょう。
感震ブレーカーとは?
揺れるとブレーカーを落としてくれます
まずはこちらの映像をご覧ください(内閣府の共通ストリーミングページに移動しての視聴になります)。
これは政府の「大規模地震時の電気火災の発生抑制に関する検討会」において行われた感震ブレーカーの実験映像です。
映像では、電気ストーブなどの電気機器が設置された部屋が大きな揺れに見舞われています。そして揺れによって家具などが倒れそうなのが確認できます。また電気ストーブの上に洗濯物があり、これも落ちてきそうです。
とその時、右側の枠に映されていた器具がブレーカーのスイッチを落としました。これによって通電がしゃ断され、部屋への電力供給がストップしました。
もし洗濯物がストーブの上に落ちたまま通電がなされていたなら、いずれ火災が発生していたかも知れません。映像では、あの器具がブレーカーを落としたことで通電が止まり、それ以上ストーブに電力が送られることはなくなりました。
つまり、火災になるリスクが減少したということです。そして電気が起因となる火災は電気火災と言われます。
このように、地震の揺れを検知して自動的にブレーカーのスイッチを切り、電力を止める器具のことを感震ブレーカーと呼びます。
そして現在、感震ブレーカーの普及を政府が推し進めています。この背景には過去の大規模な地震による電気火災の教訓がありました。
大地震と電気火災の関連は?
阪神大震災の事例から
先の検討会の報告書において、1995年(平成7)1月に発生した阪神大震災と2011年(平成23年)3月に発生した東日本大震災の事例が整理されています。以下、報告書をもとに電気火災について確認していきます。
最初に阪神大震災についてです。まず震災で発生した火災の合計件数を確認してみます。
震災で発生した火災の合計件数は285件あったとのことです。次にこちらの表をご覧ください。
これはその火災の出火原因を分類したものです。分類①が電気が原因と考えられる火災件数になり、85件でした。一方で、出火原因が不明となっているものが146件あります。
合計の火災件数から不明を差し引いた139件に対して、電気が原因と考えられる火災は85件であり、その割合は約61%となっています。
つまり、阪神大震災においては発生した火災のうち、電気に起因する電気火災が約6割を占めていたことになります。また電気火災の内訳については次のようになっています。
このように、電熱器によると思われる火災が電気火災全体の約半分となっていました。
東日本大震災の事例から
東日本大震災についても同様に表にまとめてみました。
総出火件数は378件でしたが、3.11では大きな津波も発生しました。そのため、津波によって火災が発生した事例と、地震の揺れである地震動によって発生したものに分類されています。それぞれ資料では津波型火災、地震型火災と分類されています。
そしてもう一つ、地震動と関連が低い間接的な火災というものも発生しています。総出火件数はこれらの合計に一致します。
今の分類から、地震型火災に着目して電気火災の件数を見ていきます。これは大きく本震あるいは余震によるものかという観点から更に次の二つに分類されています。発生件数も合わせて記しました。
- 本震の地震動に起因する件数(地震動・110件)
- 余震や地震後の停電後復旧に起こった火災など(地震動その他・53件)
これらについて電気が火源となった件数は次の表のようになっています。
表からいずれの分類についても電気火災と思われる割合は6~7割となっており、全体では163件のうち、約66%(108件)が電気火災でした。
以上のことから、大地震によって電気火災が発生するリスクがあり、その発生件数は全体の6割以上と無視できない多さになっていると言えるでしょう。
どこから出火?
大きな地震によって電気火災が起こる可能性があることが見えてきました。ではその電気火災は具体的にどういった所で起こるのでしょうか?
それを示したのが次の図になります。
こちらも先の検討会の報告書にあるものですが、ポイントが整理されていて一目で出火する可能性がある場所が見渡せるかと思います。
この中で、私たちが日常生活を送っている空間に目を向けますと、電源タップや白熱灯、電気ストーブなどに出火リスクがあることになります。
また図にもありますように、観賞魚を飼っていた水槽が地震の揺れで転倒し、水温を保つためのヒータが外に出されて燃えるものと接触し続けて出火してしまうリスクも示されています。さらには水槽の水がコンセントなどにかかって火花が発生し、出火に至るリスクもあります。
ではこのリスクをどうやって減らせば良いのか?ということですが、その考え方として、出火に強く関わっている要因を取り除くことが最優先の事項になると思います。
大元の原因である地震自体は地球の活動によって引き起こされるものですから、これを取り除くことは厳しいでしょう。ならばその次の要因である電気が電気製品などに通電している状況をしゃ断できれば良いということになります。
つまり大きな揺れが発生した時にブレーカーを自動的に落とすことができれば、電気火災の発生リスクを減らせることにつながるのではないか?ということになります。
この考えを発展させて製品化されたものが感震ブレーカーです。
どうやってブレーカーを落とすの?
色んなタイプがあります
さてその感震ブレーカーですが、実際にどのような形だったり使い方になっているのでしょうか。現在市販されているものには、大きく次の三タイプがあります。
- 分電盤タイプ
- コンセントタイプ
- 簡易タイプ
以下、その仕組みを見ていきましょう。
(1) 分電盤タイプ
分電盤タイプの感震ブレーカーは、その名の通り、分電盤に設置するものになります。先ほどの図を再掲します。
分電盤にブレーカーを設置した場合、揺れを感知してから3分後に自動的にスイッチが切られて電気機器などへの電力の供給をまとめてストップします。
上の図のように、その効果は家の中で電気を使用しているもの全てに及びます。
分電盤タイプは基本的に内蔵型と後付型の二種類があり、前者はあらかじめ分電盤に内蔵されたセンサーが感震ブレーカーの役目を果たします。後者はそのセンサーを分電盤に後付して機能を発揮するようになっています。
家に引き込んだ電気を配分している所で作動しますので、屋内で使用している全ての電気器具による出火リスクを抑えるのに有効と思われます。
ただこちらは設置に要する費用が高めになっており、標準的なもので内蔵型は約5~8万円、後付型は約2万円かかるようです。
さらに取り付けには電気工事が必要になりますので、電気工事士の資格を持った人でないと作業が出来ません。
一方で、ブレーカー設置費用の補助制度を実施している自治体もあります。たとえば神奈川県横浜市では2013年(平成25年)度から全国で初の補助制度を創設しています。
内閣府のサイトでは補助制度を行っている自治体の一覧表が閲覧できます。ぜひこちらもご覧ください。
(2) コンセントタイプ
続いてはコンセントタイプです。こちらも名前の通り、コンセントに取り付けて使用する感震ブレーカーになります。
コンセントタイプのポイントは、先ほどの分電盤タイプとは異なり、それぞれ使用する電気器具に合わせて個別に電力供給を止めることができる、ということです。
こちらの図のように、コンセントタイプに接続された電気器具は感震ブレーカーが揺れを感知することでそれぞれの電力がしゃ断されます。
個別に電力供給が可能ですから、地震などがあった時でも通電を続けておきたい機器を選ぶことができるということになります。
これは図にもありますように、在宅用の医療機器が該当すると思います。別の機会に取り上げようと考えていますが、災害時においても酸素療法や人工呼吸器などの医療機器を稼働させ続けることは重要な課題になっています。
コンセントタイプは直接電気工事を行って使用する埋込型と、コンセントに差し込んで使うことができるタップ型があります。前者は電気工事が必要になる点に注意してください。
(3) 簡易タイプ
最後に簡易タイプです。これは先の分電盤タイプに対するコンセントタイプのタップ型のようなものと捉えれば良いかと思います。ですので簡易タイプも分電盤のブレーカーを動かして屋内の電力供給をしゃ断する方式になります。
分電盤タイプの感震ブレーカー化では電気工事が必要になり、またその費用も高額な部類に入ると述べました。こちらの簡易タイプは、揺れを感知したときにおもりやバネの力を利用して直接分電盤のブレーカーを動かして電力の供給を止めるようになっています。
取り付けについても電気工事は不要で簡単に行えます。費用自体もお求めやすくなっており、ホームセンターなどで購入が可能になっています。
ここまで、感震ブレーカーをタイプ別に見てきました。これらを踏まえ、実際にどのような製品が販売されているのかを取り上げていきます。
なお、本記事では取り付けや費用の観点から、電気工事を必要とする分電盤タイプやコンセントタイプ(埋込型)は省き、コンセントタイプのタップ型(以下単にコンセントタイプとします)と簡易タイプについてご紹介します。
感震ブレーカー製品
しゃ断性能にはガイドラインがあります
実際の製品を見ていく前に、一つだけ押さえておきたいポイントがあります。それはブレーカーの性能を定めるガイドラインがある、ということです。
本記事で多く名前が出ています「大規模地震時の電気火災の発生抑制に関する検討会」が2015年(平成27年)2月に「感震ブレーカー等の性能評価 ガイドライン(検討会のサイトに掲載されています)」をまとめました。こちらによると、感震ブレーカーは次に示す項目で性能を評価するとあります。
- 出火予防性能
- 感震しゃ断性能
- 予防範囲
- 避難安全等確保機能
- 照明確保機能
- 通電継続回線確保機能
かなり難しそうな項目が並びましたが、前者は必須項目であり、後者は付加的な機能扱いで選択項目になっています。
前者について、出火予防性能とは、実際に揺れを感知することで電気火災を抑えられるかという基本的な性能のことを指します。その実質的な性能は感震しゃ断性能で、通電がしゃ断される範囲は予防範囲で評価しています。
そして感震しゃ断性能は、標準試験または簡易試験と呼ばれる試験結果に基づいて評価がされるようになっています。それらの評価結果は★の数で表され、次のようになっています。
- 感震しゃ断性能
- ★ 感震性能を簡易試験により確認(しゃ断機構が内部化されていないタイプ)
- ★★ 感震性能を標準試験により確認(しゃ断機構が内部化されていないタイプ)
感震性能を簡易試験により確認(しゃ断機構が内部化されているタイプ) - ★★★ 感震性能を標準試験により確認'(しゃ断機構が内部化されているタイプ)
- 予防範囲
- ★ 部分的に通電をしゃ断する場合
- ★★ 全館(屋内配線を除く)を対象に通電をしゃ断する場合
- ★★★ 全館(屋内配線を含む)を対象に通電をしゃ断する場合
性能を確認する標準試験または簡易試験とは、実際に地震波を起こしてブレーカーの動作をチェックする試験です。より細かい条件が付いていますが、大枠では次のようになっています。
ここにあるgal(ガル)は地震動の大きさを表す単位です。そして表にある三つの周期の範囲において、加速度が250galの場合におおよそ震度5強に相当することから、この基準で試験が行われるようになっています。ちなみに不作動確認にある80galは震度4相当になります。
では何故その加速度と周期でこの震度になるのか?ということですが、ガイドラインでは次の図を挙げて説明しています。内容が専門的ですが、試験内容はこのように決められているという背景を押さえて頂ければと思います。この後の製品紹介では、出火予防性能の内、特に感震しゃ断性能についてお示しするようにしています。
(1) コンセントタイプ
TERADA まもれーる・感震タップくん RDJ20000W
- Amazon参考価格 5,200円(税込み)
- 定格電圧 100V
- 定格周波数 50/60Hz
- コンセント数 2口(合計1500W以下)
- 動作感度 震度5強相当
- 感震しゃ断性能 ★★★(標準試験合格)
電気機器、通信機器などの製造を行う株式会社TERADA(旧株式会社寺田電機製作所)の感震ブレーカーです。製品画像では隠れていますが、底面にもう一口コンセントの差込口があり、合計二口で1500Wまでの電気機器を接続できます。
ご覧のようにコンセントタイプの感震ブレーカーは本体をコンセント口に差込み、そこにさらに使う電気機器を接続するようになっています。震度5強相当以上の揺れを感知すると、即電源がしゃ断されるようになっており、電源を切りたい機器を確実にOFFにできます。
テンパール工業 グラグラガード
- Amazon参考価格 13,222円(税込み)
- 定格電圧 100V
- 定格周波数 50/60Hz
- コンセント数 2口(合計1500W)
- 動作感度 震度5強相当
- 感震しゃ断性能 ★★以上(標準試験合格)
(取扱説明書の動作感度説明から確認、しゃ断機構の内部化について明文化されている記述が見られなかったため、★★以上としました)
漏電しゃ断器や分電盤の設計、製造などを行うテンパール工業株式会社の感震ブレーカーです。こちらも震度5強相当以上の揺れを感知すると、即電力の供給をストップします。
こちらは先ほどの感震タップくんとは異なり、コンセントの形状が若干異なっています。グラグラガードは差込口が三口になっていますよね?
これは接地極付きコンセントと呼ばれるもので、何かに驚いている顔のように見えてしまいますが、下の差込部分が接地極、つまりアース部分になっているコンセントのことです。
アースはコンセント内部で、地面深くに打ち込まれている金属の棒と接続されています。電気機器に何らかの異常が発生した時、電流が漏れ出すことも考えられます(漏電)。そうなると人の体に流れ込んでしまう感電のおそれがあります。
このような時に漏電電流を地面に逃がすのがアースの役割になります。家電製品ですと、洗濯機にはまずアース接続がなされていると思います。プラグに緑色のコードが付いているものもありますが、あれもアース線になります。
グラグラガードは接地極、アース線、通常のいずれのタイプのコンセントにも対応しています。ただし、本体を取り付けるコンセント自体がアースに対応していなければ、本体に接続した機器のアースも取れないことにご注意ください。
大和電機 感震ブレーカー 震太郎
- Amazon参考価格 7,100円(税込み)
- 定格電圧 100V
- 定格周波数 50/60Hz
- 適応主幹ブレーカ 定格感度電流30mA以下 漏電ブレーカ
- 動作条件 アース付きコンセントへの設置で動作
- 感震しゃ断性能 ★★(標準試験合格)
実は分電盤タイプ
続いて、配線器具や電子機器の設計、製造、販売などを行う大和電機株式会社の感震ブレーカー震太郎を取り上げました。
こちらもコンセントに取り付けて使用するものですが、震太郎自身にコンセントの差込口はありません。実は、震太郎は震度5強相当の地震波を検知すると、その3分後に主幹ブレーカーをしゃ断します。つまり屋内すべての電気機器への通電をストップします。
一見コンセントタイプの様に見えますが、その機能は分電盤タイプに該当します。見た目からコンセントタイプに分類して取り上げましたが、実際の動作にご注意ください。
また、主幹ブレーカーのしゃ断はアース端子を通して行いますので、取り付けにはアース付きコンセントが必要になります。
(2) 簡易タイプ
センチュリー 地震火災の見張り番
- Amazon参考価格 1,800円(税込み)
- 感震しゃ断性能 ★以上
(下の画像に性能評価ガイドライン準拠という文言がありましたが、他に具体的な試験内容を示した表示が見当たらなかったため、★以上としました。ガイドラインでは簡易タイプのしゃ断性能は★か★★のどちらかになっています)
まずは緊急地震速報の受信端末や防災関連機器などの開発や製造販売などを行う株式会社センチュリーからこちらの感震ブレーカーを取り上げました。
地震火災の見張り番、というネーミングがユニークですがその中身も見張り番らしく、感震ブレーカーとライトのセットになっています。
まず感震ブレーカーですが、簡易タイプは具体的にどのような動作をするのでしょうか。センチュリーのこちらの紹介画像が非常にわかりやすかったのでご覧ください。
画像のように、簡易タイプの感震ブレーカーは直接分電盤に取り付けて使います。黄色い玉は重りになっており、ブレーカーのスイッチと繋がっています。ここに震度5強相当の揺れが発生すると玉が落下し、その重りでスイッチが下がり、通電がしゃ断される仕組みになっています。
「地震の見張り番」のもう一つの番である感震ライトは、いわゆる足下灯(フットライト)と呼ばれるもので、たとえば寝室や廊下など低い部分に設置して置くのが基本的に使い方になると思います。
そして震度3相当の揺れを感知するとライトが自動で点灯するようになっています。そのため、特に夜間に地震が発生した場合は暗い場所を照らしてくれるので重宝することでしょう。
ライトはさらに取り外して持ち運ぶこともできます。感震ブレーカーが作動するということは、電気が使えなくなるということですから、ライトがあることで停電後のフォローも考えられている、ということになります。
足下灯については当サイトでも特集をしております。ぜひこちらもご覧ください。
エヌ・アイ・ピー スイッチ断ボールIII
- Amazon参考価格 2,000円(税込み)
- 感震しゃ断性能 ★(簡易試験合格)
(取扱説明書に記載)
防災、防犯、介護用品の研究開発と製造販売を行う株式会社エヌ・アイ・ピーからスイッチ断ボールIIIを取り上げました。
こちらも重り玉を利用した感震ブレーカーになっており、震度5強相当以上の揺れを感知して作動するようになっています。
基本的に感震ブレーカーは震度5強以上の揺れで作動するようになっていますが、スイッチ断ボールIIIには震度調節用リング(小、大)というものが付属しています。このリングを重り玉の下にセットすることでどの震度で動作するか(震度6強以上、7)を選択できるようになっています。
また、ブレーカースイッチの形に合わせてキャップも5種類用意されており、よりブレーカーにフィットするように作られています。
それぞれの分電盤タイプへの取り付け方はエヌ・アイ・ピーのサイトや正規代理店のサイトでくわしく解説されていますので、こちらもぜひ確認してみて下さい。
リンテック21 感震ブレーカーアダプターヤモリ
- Amazon参考価格 2,475円(税込み)
- 感震しゃ断性能 ★★(標準試験合格)
耐震・防振関連の素材と装置の製造販売などを行う株式会社リンテック21の感震ブレーカーです。こちらの会社は耐震関連の製品を多く手掛けていて、私がエンジニアをしていた頃、職場の実験装置にこちらの耐震固定器具を取り付けていたことを思い出します。
さてその形状ですが、先ほどの重り玉とは異なり、バネ式の感震ブレーカーになります。分電盤に接着パッドで取り付け、本体から突き出たバンドをブレーカーのスイッチ部分に引っ掛けてセットします。
また、動作する震度を震度5強と6弱の二段階に切り替えることができます。取り付けも様々な分電盤に対応していますが、取り付けスペースが無い分電盤などには別のアタッチメントがありますので、幅広く利用できると思います。
公式サイトから取扱説明書がダウンロードできるようになっており、取り付け例の画像が多数掲載されています。合わせて確認をされると良いでしょう。
まとめです
今回の防災グッズは「感震ブレーカー」を取り上げました。ちょうどこの記事をまとめていた頃に、茨城県で震度5強を観測する地震が発生しました。
感震ブレーカーは震度5強相当以上の揺れで反応しますから、実際にご利用をされているご家庭にあっては、今回作動した所もあるかと思います。
感震ブレーカーは電気火災のリスクを低下させるのに大きな効果をもたらすと言えますが、注意したいのは揺れの後に電気の使用を再開する場合です。たとえばガス漏れが起こっていないか、電気を通電した後に何かが焦げたような臭いがしないか、といった安全確認が必要になることは想像に難くありません。
また家具が転倒しないように固定したり、出火に備えて消火器を準備しておくなど、日頃からの防災対策も重要であり、感震ブレーカーはそれらの対策と合わせることでより大きな防災効果を発揮してくれることでしょう。
特に冬は電気ストーブを使用する機会が増えると思います。もしもの時に備え、電気火災対策もしっかり行っていきましょう。