2024/4/15 地域に密着「ローカル防災アプリ」で災害に備えよう を更新しました

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どこに逃げる?「指定避難所」「指定緊急避難場所」とは

どこに避難すればいいの? 防災豆知識
どこに避難すればいいの?

こんにちは、管理人のアカツキです。
今回の防災お役立ち情報は「避難」についてです。

災害が発生、または発生しそうな時、私たちは災害に巻き込まれないように行動を取ります。それが避難行動です。避難にはいくつもの方法があり、災害の種類など、またその人の置かれている状況によって色々変わってきます。

家で安全が確保できない場合、家からどこか安全な場所に身を移すということが基本的な行動になるかと思います。

ではその安全な場所はどういった所にあるのか、あなたはしっかりと把握をしているでしょうか。

この記事では、私たちが取る避難について、どのような場所が逃げる場所として用意されているのか、どのような所にあるのかを改めて確認していきましょう。

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どこに逃げればいいの?

まずは大事なポイントとして、災害が起こった時にどこに避難をすれば良いのか、ここから見ていきましょう。もちろんすぐに思い浮かぶのは避難所だと思います。

避難所は災害が発生した後、避難のために逃げてきたり被災をしてしまった人たちが一時的に身を寄せる場所になります。私たちはこの避難所について、以上のような認識を持っているかと思います。

ですが、一口に避難所といってもそれがどこにあるのかとか、どのように利用するのかといったことがあいまいになっている方もおられるのではないかと思います。そこでまずは避難所とはどういうものか?について確認です。

まず避難所の定義は?

災害対策基本法で決められています

これを確認するためには国のルール、法律を見ることが良いでしょう。
避難所については、災害対策基本法という法律で規定されています。

(指定避難所の指定)
第四十九条の七
 市町村長は、想定される災害の状況、人口の状況その他の状況を勘案し、災害が発生した場合における適切な避難所(避難のための立退きを行つた居住者、滞在者その他の者(以下「居住者等」という。)を避難のために必要な間滞在させ、又は自ら居住の場所を確保することが困難な被災した住民(以下「被災住民」という。)その他の被災者を一時的に滞在させるための施設をいう。以下同じ。)の確保を図るため、政令で定める基準に適合する公共施設その他の施設を指定避難所として指定しなければならない。

出展 e-Gov 「災害対策基本法

つまり、災害が発生した場合に

  • 自宅から避難をしてきたその地域の住民
  • 避難をしてきたその地域に滞在していた人たち
  • 災害に巻き込まれ、住む場所を確保できなくなってしまった住民
  • その他の被災者

のような人たちを受け入れ、必要な期間身を寄せることができる場所、それが避難所になります。
その場所として公共施設やその他の施設を「指定避難所」として指定することを求めています。公立の小中学校や公民館、体育館などが避難所として指定されているのはこの法律によります。

また、避難所は生活していくために必要な物資を配布する場所でもあります。災害時には重要な拠点になる場所であることを確認しておきましょう。

指定緊急避難場所

災害が起こった時に避難生活を送る場所、それが避難所であって法律上は指定避難所と呼ばれていることが分かりました。

一方で、災害時にはいきなり避難所に向かうのではなく、どこか安全を確保できるような場所に一時的に逃げこむ、といったことも考えられるかと思います。そのような場所が指定緊急避難場所になります。

実はこちらについても災害対策基本法に条文があり、自治体はこれに基づいて地域内の施設などを指定緊急避難場所に指定しています。また指定緊急避難場所は対応する災害の種類ごとに指定しなければならないとされています。これはある場所や建物が火災や地震に対応していても津波に対応していない、ということがあるためなんですね。

また、避難所や避難場所への案内も最近は街の至る所で見るようになってきました。おそらくあなたも画像のような看板を見たことがあるのではないでしょうか。次に見るときは、ぜひその場所が対応している災害の種類などにも注目してみてください。

避難場所標識の一例
避難場所標識の一例
対応する災害に〇×が付いています
出展:内閣府「「災害種別避難誘導標識システム」JIS Z9098防災標識ガイドブック

災害から逃げるところは?

二つの「指定」と名が付く「指定避難所」と「指定緊急避難場所」について見てきました。
そしてこれらには数多くの場所が指定されており、その種類は自治体によって違います。

自治体では災害対策基本法に基づいて地域防災計画を作成する必要があり、その計画によって避難場所などの種類が決められています。

ですので、このような避難場所は各自治体によって全く同じということはなく、それぞれの考え方で異なってくるということなんですね。

指定避難所と指定緊急避難場所にはどのような施設や場所があるのでしょうか。ここではその例を見ていきましょう。

もう一つの避難所ー福祉避難所

指定避難所については、もう一つ大事な役割を持つ避難所があります。それが福祉避難所です。
避難してくる人の中には、特に介護が必要な高齢者の方や障害を持っている方(要配慮者)などもいるはずです。

ですが、避難所は共同生活。ともに生活をしていくのが難しい場合もあるはずです。

福祉避難所はそのような方々のために開設される避難所です。
ただ、最初から開設されるとは限らず、二次的な避難所に位置付けられます。
要配慮者の方々も避難を必要とする場合があること、そして避難ができる場所があることを知っておいてほしいです。

一時(いっとき)避難場所

一時(いちじ)ではなく一時(いっとき)と読むことが多いようです。
一時避難場所は、地震が発生した時などの緊急時に一時的に身を寄せる場所になります。

また、最寄りの避難所などへ向かうときに合流をして安否確認などを行う場所としても一時避難場所が使われます。

広域避難場所

広域避難場所は主に大規模な火災が起こった時に、その熱や煙から逃げるために用意された場所になります。災害の規模によっては仮設住宅を建設して避難者が滞在することも想定の上で指定している自治体もあります。

地域全体に危険がせまっている場合に使われ、名前の通り広い場所(大公園や大学などのグラウンド、ゴルフクラブなど)が指定されます。

津波避難ビル

津波避難ビルは、津波から逃げたいが近くに高台がなかったり、高台に行く時間がないといった緊急時に駆け込むための場所になります。

これとは別に津波避難タワーと呼ばれる専用の建物も各地で建設が進んでいます。

津波避難タワーの例
津波避難タワーの例(宮城県石巻市・大宮町津波避難タワー)
出展 石巻市「津波避難ビル・津波避難タワー

ペットの持ち込みはOK?

避難をせざるを得ない状況というのは、いつやってくるか分かりません。世帯によっては、ペットを飼われている、そんな方もおられると思います。当然、逃げるときも一緒に、となる場合もあるでしょう。ただ問題は、避難所がペットの持ち込み、つまりペットと一緒に避難することを認めているかどうか、ということです。

これについては自治体によります。
大きな災害が教訓になり、段々と避難所へのペット受け入れ体制が整ってきていますが、中には避難を断られたというケースもあります。

環境省は、かなり多くのパンフレットなどを出版してペットの災害対策を住民の側だけでなく、役所側にも呼びかけています。そして避難の際にはペットと一緒に避難する「同行避難」をすすめています。ただし、避難所の中で飼い主とともに過ごす「同伴避難」についてはすすめていません。

これは過去の事例でペットが鳴いたり、においが気になったり、動物に対してアレルギーのある方がいたりと様々なトラブルがあったからです。

災害時のペットとの同行避難について
災害時のペットとの同行避難について
出展 環境省「ペットの災害対策


上の画像にもあるように、同行避難では飼い主が行うペットの災害対策が重要になります。
基本的なしつけはもちろん、逃げるときに必要なケージあるいはキャリーバッグやフードの用意、首輪やマイクロチップなどによってペットの所有情報をはっきりさせておくことが大事です。

いずれにしろ、まずは近くにある避難所がペットの避難についてどのように対応しているのか、この点をしっかりと確認しておきましょう。

さて「同伴避難」については一部特例があります。
それは人の生活を支える犬(身体障害者補助犬)についてです。

  • 盲導犬
    視覚障害のある人が街なかを安全に歩けるようにサポートする犬
  • 介助犬
    肢体不自由のある人の日常生活動作をサポートする犬
  • 聴導犬
    聴覚障害のある人に生活の中の必要な音を知らせ、音源まで誘導する犬

身体障害者補助犬は障害のある方にとって大切なパートナーです。もしその方が避難所に避難して来た場合は、犬の同伴を拒んではならないということが身体障害者補助犬法という法律によって定められています。私たちのしっかりとした理解が大切です。

ゲームで避難所を学ぶ

避難所での生活はいつ何時お世話になるか誰にもわかりません。ですのでなかなかイメージをつかみにくいところがあることは事実だと思います。

そこで、避難所のことをゲームで学ぼう!という取り組みがあります。

それが静岡県が開発したHUG(ハグ)というカードゲームです。
HUGという名前は避難所(Hinanjyo)のH、運営(Unei)のU、そしてゲーム(Game)のGとそれぞれの頭文字からできています。

参加者は避難所の運営者となり、次々とやってくる避難者や出来事に対してどのように対応していくかを考えるゲームになっています。避難所の運営を体験し、避難所というものの理解を深めていくことができるようになっており、自分で考えていくことができるので大変面白い取り組みだと思います。

この活動は全国に広がっています。その中でHUGから派生した避難所運営ゲーム北海道版(通称 Doはぐ)なども登場してきていますよ。

まとめです

今回の防災お役立ち情報は「避難」について見てきました。
避難所や避難する場所がどこにあるのか、災害が起こってから確認するのではなく、今のうちに確認しておくことが重要です。

避難所などの情報は、お住いの地域の自治体サイトに必ず掲載されています。また、全国の避難場所については国土地理院の「指定緊急避難場所データ」がお役に立つと思います。

他にもファーストメディア株式会社のアプリ「全国避難所ガイド」では避難場所に加えて避難所も調べられますよ。

防災情報 全国避難所ガイド
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こちらの全国避難所ガイドについては、後日防災アプリの記事で取り上げてみたいと思います。
これからも防災レベルを高めていきましょう!

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