2024/11/18 地域の防災リーダー「防災士」(前編) を投稿しました

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避難所までのルートを案内「全国避難所ガイド」アプリ

防災アプリ-アイキャッチ 防災アプリ
防災に役立つアプリをご紹介します

こんにちは、管理人のアカツキです。
今回の防災アプリは全国避難所ガイドを取り上げます。
避難所については、先日関連する記事をアップしたばかりです。

この記事では避難所や避難場所がどのようなものかを解説しました。
では私たちはどのようにして避難する場所を探せば良いのでしょう。

今回はその点に重きをおいてみたいと思います。

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「全国避難所ガイド」はどんなアプリ?

防災情報 全国避難所ガイド
防災情報 全国避難所ガイド
開発元:1st Media Corporation
無料
posted withアプリーチ

全国避難所ガイドファーストメディア株式会社が開発した災害時に避難所や避難場所への道順を案内してくれるアプリです。その避難所登録件数は177,380件(2021年10月20日現在)となっており、非常に多くの件数が登録されています。

多くの自治体と協定

ファーストメディアでは全国の多数の自治体と防災協定(防災情報等の提供に関する協定)を結んでいます。これによってその自治体の避難所等の場所や施設名称といった情報を、全国避難所ガイドやファーストメディアと提携する機関や企業などのサービスで利用できるようになっています。

提携自治体

  • 都道府県単位
     神奈川県、山梨県、大阪府、宮崎県
  • 市区町村単位
     札幌市、函館市、帯広市、苫小牧市、千歳市
     青森市、むつ市、盛岡市、東松島市、秋田市、にかほ市、福島市、郡山市
     常総市、取手市、つくば市、宇都宮市、桐生市
     熊谷市、佐倉市、東金市、八街市、立川市、横浜市、相模原市、甲府市
     大垣市、沼津市、富士宮市、湖西市、豊川市、江南市
     彦根市、八尾市、姫路市、尼崎市、高砂市
     福山市、新居浜市、八女市、うきは市、宮崎市、那覇市、豊見城市

(全国避難所ガイド・ニュース一覧より集計)

避難所のナビ以外にも役立つ機能が沢山

アプリのバージョンは記事投稿時点で5.7.17となっています。
最初のリリース(iPhone版)は2011年(平成23年)7月に行われ、そこから多くのバージョンアップを繰り返して様々な機能が追加されていきました。

リリース年月日 バージョン
2011/7/3 1
2011/10/27 2
2013/3/20 3
2013/10/2 4
2014/10/14 5
2014/12/22 5.1
2015/4/16 5.3
2015/8/27 5.4
2016/1/28 5.5
2016/6/20 5.6
2016/6/30 5.7
2021/8/2 5.7.17

最新バージョンでは、次のように多くの機能が盛り込まれています。

  • 避難所の検索
    • 全国の避難所データを10万件以上収録しており、データベースは随時更新
    • 全国の避難所や広域避難場所など、給水拠点や医療施設も表示
    • 避難所リスト・エリア情報
  • 避難勧告・指示、避難所開設情報、気象情報や国民保護情報も配信
  • ARカメラ・コンパス機能
  • 安否登録・安否確認機能
  • Twitterのライフライン表示

それでは実際にこれらの機能を見ていくことにしましょう。まずは起動後の画面を見てみましょう。

起動後1
起動後画面その1
起動後2
起動後画面その2


アプリを立ち上げると、このようなトップ画面になります。大きく表示エリアが

  1. 安否情報の確認と登録
  2. 防災情報(気象情報など)の表示
  3. 地図(近くの避難所)
  4. メニューボタン

の4つに分かれていますね。これらの中でも3の地図がメインに使う機能になります。まずはここを見ていくことにしましょう。

メイン機能!地図から避難所を検索

最寄りの避難所を探す

先ほどの画面から地図をタップすると地図のみの画面になります。
地図には現在地周辺の避難所等の場所がピンで示されており、このピンそれぞれが避難所あるいは避難場所に対応しています。
(避難所あるいは避難場所については、最初にご紹介した記事も参考にしてみてください)

それでは実際に避難所を探してみましょう(1枚目の画像)。これらの中から試しに一つピンをタップしてみます。すると施設の名前が表示されます(2枚目)。これをさらにタップします。

3枚目の画像のように、タップした施設の写真(Googleストリートビュー)が表示され、その場所が避難場所であればどのような災害に対応しているかといった情報も表示されます。

そしてここに避難!と思った場合にここへの道順をタップすることで避難所等への道順を表示してくれます。

最寄りの避難所を探す(1)
最寄りの避難所を探す(1)
最寄りの避難所を探す(2)
最寄りの避難所を探す(2)
最寄りの避難所を探す(3)
最寄りの避難所を探す(3)

ところで、よく見ると右上にNaviConという文字がありますね。
これはデンソー(株)が開発したアプリNaviCon(ナビコン)のことを指します。

NaviCon おでかけサポート
NaviCon おでかけサポート
開発元:DENSO CORPORATION
無料
posted withアプリーチ

NaviConは車のカーナビに地図で選んだスポット情報を転送できるというアプリで、1000機種以上とあらゆるメーカーのカーナビに対応しています。避難は徒歩だけでなく、車を使う場合もあるかと思います。別にNaviConをインストールしておくことが必要ですが、この連携をすることでカーナビに避難所ガイドで選択した避難場所などを転送し、すぐにナビゲーションをしてもらえることが可能です。

続いて、地図に表示されているマップなどのボタンについても見ていきましょう

マップで地図を切り替え

まずマップです。こちらは表示する地図を切り替える機能です。
標準の地図はGoogle Mapになっていますが、国土地理院が提供する地図に切り替えることが可能です。

地図のタイプ選択
地図のタイプを選択できます

地図の種類は4種類あり

  • 標準地図
  • 淡色地図
  • オルソ画像
  • 色別標高図

となっています。標準地図では町名や地図記号などが充実しており、Google Mapよりも情報が入っているように見えると思います。淡色地図はシンプルな色使いでかえってこちらが見やすい場合もあるでしょう。

標準マップ
Google Map
オルソ画像
オルソ画像
色別標高図
色別標高図

オルソ画像は、聞きなれない言葉だと思いますが、一言でいえば航空写真です。ただ単なる航空写真ではありません。高層ビルなどの建物の傾きが真上から見た時のように正しい大きさと位置に変換されています。

背の高いビルなどは空から写真を撮影すると傾いて見えますが、これが補正されています。この時に正射変換という手法を用いています。変換した画像は、傾きを正しくするという意味でギリシャ語のortho(オルソ、正しいとか真っすぐという意味の接頭語)を使ってオルソ画像と呼んでいます。国土地理院ではこのオルソ画像を使った地図を電子国土基本図と呼んでいます。

画像は東京スカイツリーを中心にしてキャプチャしていますが、よく見るとスカイツリーが真っすぐになっていますよね。

色別標高図はその地域の標高別に色分けした地図で、土地の起伏が分かりやすくなっています。

フィルタで絞り込み

フィルタをタップすると、地図上に表示する施設などを絞り込むことができます。フィルタ対象は全部で8種類です。

  • 避難所
  • 避難場所
  • 帰宅困難者一時滞在施設
  • 津波避難施設
  • 給水拠点
  • 医療機関
  • その他倉庫等
  • 災害時協力寺院
フィルタで表示するピンを絞り込む
フィルタで表示するピンを絞り込む

基本的にここの機能はあまり利用することはないと思いますが、医療機関なども含まれていますので、特定の情報だけを見たい時には活用していきましょう。

AEDの場所がわかる

非常に有用な機能だと思います。全国避難所ガイドアプリにはAED(自動体外式除細動器)の設置場所も登録されており、いざという時に大いに役立つかも知れません。

AEDの場所も収録されています
AEDの場所も収録されています

この機能はVer5.5から実装されており、神奈川県全域のAED設置場所が約5,300か所登録されています。その後ほかの自治体のAED情報も登録されており、私が確認した限りでは、千葉県や兵庫県の一部がAED表示に対応していました。

ただ全国避難所ガイドの公式サイトにはAED設置場所の登録情報が掲載されていないので、これについてはぜひ公開をしてほしいところです。

ハザードマップも表示

地図には機能が多数盛り込まれていて、ハザードマップの表示も可能です。
選べるハザードマップは次の4種類です。

  • 活断層
  • 火山ハザードマップ
  • 土砂災害警戒区域
  • 浸水想定区域

このうち、火山ハザードマップは富士山のみ対応しているようです。

活断層マップ
活断層マップ
ハザードマップ(富士山)
ハザードマップ(富士山)
浸水想定区域
浸水想定区域
種別をタップで色分けの説明が出ます

AR機能で道順案内

地図の右下にあるARボタンをタップすると、スマホのカメラ機能が立ち上がって画面が地図との2画面構成になります。この時、スマホを立てた状態だと上画面がカメラになり、スマホを向けた方角に避難所等があればその情報が表示されるようになっています。

AR機能(1)
AR機能(1)
「自宅」タグがカメラ画面に入っています
AR機能(2)
AR機能(2)
スマホを横にするとコンパスに

一方でスマホを横にすると画面がコンパスになり、避難場所等までの距離や方角を示してくれます。徒歩による避難をアシストする機能と言えるでしょう。

メニューボタン

メインの地図機能をここまで見てきました。続けて他のメニュー項目を確認していきます。

避難所リスト

ここではアプリの名前通り、全国の避難所リストが収録されています。冒頭にもお示ししましたように、登録件数が17万件以上の大変多くの情報を確認することができます。

避難所リスト(1)
避難所リスト(1)
避難所リスト(2)
避難所リスト(2)
避難所リスト(3)
避難所リスト(3)

地図では現在地あるいは地図の中心からある範囲の距離内にある避難所等の情報しか得られませんので、一覧で確認できるリストによる情報はまた別の場面で役に立つことがあると思います。

エリア情報

エリア情報
エリア情報

ここをタップすると、現在地に関連するwebサイトなどの情報が自動的に表示されます。
その地域のある都道府県のサイト、地域の市町村サイト、政府各省の新型コロナウイルス情報が表示されるようです。ここから簡単に地域の情報にアクセスすることが可能です。

防災情報

こちらも現在地と連動して避難勧告などの情報を表示してくれます。また、気象情報や地震に関する情報の提供も行われています。

  • 防災関連情報
    • 避難勧告・避難指示情報
    • お知らせ
    • 地域防災情報
    • 現在地エリア情報
    • 国民保護情報
    • 避難所情報
    • イベント情報
    • 水位周知河川
  • 気象関連情報
    • 気象特別警報・警報・注意報
    • 震源・震度に関する情報
    • 震度速報
    • 噴火警報・予報
    • 土砂災害警戒情報
    • 指定河川洪水予報
    • 津波警報・注意報・予報
    • 竜巻注意情報

この中で、地域防災情報は設定メニュー地域防災情報エリア設定で選択した地域の防災情報を表示してくれる機能です。対応している地域はあまり多くありませんが、対応していると防災行政無線などの情報を取得することができますよ(画像2枚目)。

防災情報(1)
防災情報(1)
防災情報(2)
防災情報(2)
防災情報(3)
防災情報(3)

Twitterでライフライン情報を取得

災害時に役立つと思われるTwitterアカウントがまとめられています。
特に首相官邸(災害・危機管理情報)は緊急地震速報のツイートが行われるなど、速報性が高いアカウントになっています。一つの情報収集の手段としてこちらのメニューもご活用ください。

Twitterライフライン
Twitterライフライン

設定

最後に設定情報を見ていきましょう。地図で表示される最寄りの避難所等の範囲や件数をここで変えることができます。また、先ほど述べた地域の防災情報もこちらで設定できます(画像2枚目)。

設定画面(1)
設定画面(1)
設定画面(2)
設定画面(2)
まだ対応している地域は少ないようです
設定画面(3)
設定画面(3)

ここではまた安否情報の設定も行うことができます(画像3枚目)。

トップ画面に安否確認と安否登録という二つのボタンがあったと思います。これらは災害時に自分または家族の安否を他の人に伝える仕組みになっています。

そのサービスとしてGoogleパーソンファインダーWeb171J-anpi(あんぴ)の3サービスと連携しています。安否確認サービスについてはこちらの記事も参考にしてください。

まとめです

今回の防災アプリは全国避難所ガイドを取り上げました。
いざという時の避難場所を教えてくれるだけでなく、地震などの通知も送ってくれるので色々な面で役立つ防災アプリだと思います。

避難所や避難場所は、いざ逃げるという時に調べるのではなく、あらかじめ最寄りの場所や道順を確認しておくことも大事です。全国避難所ガイドを有効に使っていきましょう。

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