ラジオって、良いですよね
こんにちは!管理人のアカツキです。
あなたは普段、ラジオを聴いていますか?
私は、学生時代によく深夜ラジオを聴いていました。
オールナイトニッポン。コーヒールンバ・・・。
時折入ってくる雑音に悩まされ、よりクリアに聞こえるアンテナの位置を探りつつも聞こえてくるパーソナリティの話によく耳を傾けたものです。
それから定期的に聴く機会がなかったのですが、最近またちょっと聴き始めています。
記事を書くのに調べ物をしたりするのですが、今は深夜がはかどるみたいなんです。
それでせっかくなので・・・と思い、ラジオを流し始めました。
そうして、ときおり聴いてて良いな、と思える曲があればそれをメモして後でじっくり聞いてみたりする。
そんな楽しみもできました。
なんかラジオって、良いですよね。
パソコンやスマホがインターネットに常に接続しているのが当たり前な時代ですが、今だからこそラジオの良さというものがもっと再確認されてほしい、そんな風に思うようになりました。
そして、ラジオって災害時にはとても役立つ情報収集の手段になるんです。
今回は、防災という点から見たアプリとして「radiko」をご紹介します!
radiko(ラジコ)とは
ラジオ放送をインターネットで聴くことができる
radikoは今から10年前、2010年にサービスが開始されました。
ラジオ放送は、電波を利用して音を届けるものですが、あまりにも場所が離れていると聞くことができないという原理上の問題がありました。
それがインターネットの発達で、じゃあ音をネットで使って配信しよう!ということができるようになったんですね。
この10年間で配信されるラジオ局も大幅に増えました。
2019年4月からは、それまで実験的に配信が行われていたNHKラジオ第1とNHK-FMも正式に聴けるようになりました。
現在の配信エリアはこちらから確認できます。
便利なタイムフリー機能
聴き逃した番組があっても、過去一週間以内であれば聴くことができるタイムフリー機能が便利!
ラジオ番組って、深夜の時間帯だとちょっと寝過ごしちゃうことってありますよね。
そんな時にも好きな時間に聴けるタイムフリー機能があれば安心です!
プレミアム会員になると日本全国のラジオが聴ける
radikoは、基本あなたがお住いの地域のラジオ番組しか聴くことができないようになっています。
しかし、月額350円(税別、登録初月無料)でプレミアム会員に登録すると、日本全国の番組が聴き放題になります!
実家のあのラジオ番組も聴くことができるようになるんですね。
しかも、インターネット経由ですから、ラジオに混ざるあのノイズがありません。
いやいや、ラジオはちょっと聴き取れないくらいの方が味があるんだ!
という意見もあるかも知れませんが・・・。
私としては、常にクリアに聴けるのでありがたいです。
でも、別にラジオ受信機を用意しなくてもスマホでラジオが聴けること。
やっぱりこれがすごいことですよね。
普段何かの作業のお供としてもradikoは優秀です。
ですが、その真価は災害時に発揮されると思います。
では防災という点からradikoを見ていきましょう。
「防災ラジコ ファクトブック」に見る災害とラジオ
あなたは「防災ラジコ ファクトブック」をご存じでしょうか。
これは、ラジオが災害時にどのくらい役に立つのか、それをデータで示した小冊子です。
radikoのサイトから無料でダウンロードできます。
この中で私が一番印象に残ったのは、昨年発生した北海道胆振東部地震のデータです。
上のグラフは、地震発生前後に北海道のラジオ放送を聴いたradikoユーザーの内訳を示しています。
そして地震発生(午前3時7分)の30分後、赤丸がついている棒を見てください。
縦軸を見ると青が2700%くらい、オレンジが1200%ほどになっていますね。
パーセントなので数字が大きくなっていますが、これはつまり、道内ユーザー(青)が平常時の27倍、道外ユーザー(オレンジ)が12倍になったということです。
災害時にラジオが情報収集の手段として多くの人々に使われていたんですね。
そして驚いたのは道外ユーザーの数の多さです。
私は、実家が北海道にある人、知人などが北海道にいる人が主にラジオを聴いたのかなと思いました。
また、この地震では北海道全域が停電しました。
そのニュース性の大きさもあって、ラジオにアクセスした人が増えたのかなと考えています。
地震発生から時間が経ってもオレンジの道外ユーザー数があまり減らないのは、そういった関心もあったのでしょう。
そして、東日本大震災では、震災後の情報収集に最も役立ったのはラジオだったという調査結果が出ています。
もちろん、テレビも情報収集に役立つことは間違いありません。
では、災害時における情報提供について、テレビとラジオではどのようなところに違いがあるでしょうか。
- 伝えられる情報
- 主にローカル局による地域の情報が発信できる
地元の避難所、給水情報など
- 主にローカル局による地域の情報が発信できる
- 安心感
- いつものパーソナリティによるニュース発信
- コミュニケーション
- リスナーの声を拾い、すぐに反応
- リスナーが記者にもなる
- 伝えられる情報
- 災害の全体像に集中しがち
- 同じ情報の繰り返しが多い
- 映像に強み
- 安心感
- ニュース番組のメインキャスターによるニュース発信
- コミュニケーション
- 中継などはあるが、やや一方的
こうして見ますと、ラジオはさらに一歩地域により沿った情報発信が得意のように思えました。
もちろんメディアにこだわらず正確な情報を集めことは大事ですが、災害時にはラジオに強みがあることが読み取れるのではないでしょうか。
アニメ「波よ聞いてくれ」に見るラジオと災害
いきなりアニメの話題になってすいません。タイミング的に触れておくべきと思いましたので。
2020年の4月からTBS系でアニメ「波よ聞いてくれ」が放送され、先日6月19日に無事最終回が放送されました。
この作品は、「無限の住人」で知られる沙村広明さんが月刊アフタヌーンで連載されている同作をアニメ化したものです。
舞台は北海道札幌市。
主人公は、「鼓田(こだ)ミナレ」というスープカレー屋で働く25歳の女性。
彼女がとある出来事から「藻岩山(もいわやま)ラジオ局」という北海道全域をカバーするFMラジオ局のパーソナリティになってしまうというお話です。
私も地元が北海道で、札幌には一時期住んでいました。
そのこともあって関心があり、ずっと視聴していました。
ちなみに原作は未読ですが近々購入予定。
この作品は、ラジオ番組で話すシーンの再現が難しいと言われていましたが、そういった声は第一話で完全に払しょくされました。
本当にラジオ番組をやっているかのようなミナレの流ちょうなトーク術はすごいの一言ですよ。
そういうのもあり、これは面白いと思って先日最終話を見終わったのですが、この時のテーマが災害だったんです。
ミナレがパーソナリティを務めるラジオ番組は、深夜3時30分からの放送です。
そしてこの日の放送は生放送だったんです。
番組開始後、軽快に話し始めるミナレ。
しかし、その後スタジオが揺れ始めます。
その揺れはとても大きく、机に置いた水が落ちてしまいそうになるほど。
この事態にミナレも対処できず、放送は一時中断。
その後、ディレクターに地震時に読む情報のマニュアルを渡され、戸惑いながらもミナレは地震の情報を伝え続けます。
被害は大きく、北海道の広範囲で停電したという情報が入ってきました。
私みたいなのがこれ以上喋り続けちゃダメでしょ!とこぼしつつもミナレは地震情報を伝え続けます。
そこにディレクターからメモ越しにエールを送られ、ミナレはリスナー(一部身内ですが・・・)とのやり取りを開始。
いつものじょう舌なミナレが戻ってきます。
「ラジオを点けたら人の声が聞こえてきて安心しました」と、リスナーの声。
「災害時こそいつものパーソナリティのいつもの声だな」と、放送を終えた後のディレクター。
「ラジオってけっこうスゲェな」と、朝日を見上げながらパーソナリティとしての自覚を持ち始めるミナレ。
私は、作中のこれらのセリフに、災害時になぜラジオが情報収集の手段として役立つのか?という疑問に対する答えが提示されていると感じました。
地震で停電してインフラがストップ。
時間はまだ夜明け前。
そんな右も左も分からない状況の中、電波を絶対に止めないラジオ局。
そしていつもと変わらず声を届けてくれるパーソナリティ。
ラジオってスゴイですね。
さて、作中で起こった地震ですが、昨年の北海道胆振東部地震を基にしていることが読み取れます。
まずは地震の発生時刻。実際には午前3時7分(59秒)に発生しました。
作中では午前3時32分に起こっています。
ちなみに、ミナレが放送を開始してから揺れが本格的に大きくなる時間が1分30秒ほどでした。
この辺りのリアルなタイム感は、ストーリーと演出の成せる技でしょうね。
また、震源地も同じで最大震度も6強で一致しています。
ただ実際には、この地震の最大深度は7でした。
これは後から別の震度データが入電して7だとわかったため、地震が起こった時は6強が最大の震度だったのです。
ですので、作中でも夕方頃には最大震度が7に訂正されたのでしょう。
停電の中、ミナレから変わったパーソナリティが選曲した坂本九さんの「見上げてごらん夜の星を」が使われたことも、この最終回を彩った一つだと思います。
ちょうどラジオについての記事を書こうと思っていた頃にタイムリーな内容でしたので、書かせて頂きました。
災害を取り扱ったアニメについては、一つご紹介したいものがありますので、またの機会に記事を書ければと思います。
まとめです
今回は防災アプリとしての「radiko」をご紹介しました。
災害時には電気やガス、水道といったインフラが止まってしまうこともあります。
そうした時にテレビは使えません。
ぜひ情報収集の手段としてラジオを活用していきましょう!
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